HC85系は、JR東海の特急型車両。ディーゼルエンジンを動力に発電し、モーターで駆動するシリーズハイブリッド方式の車両である。HCは Hybrid Carの略とされる。
非電化路線向け特急車であるキハ85系気動車を置き換えるべく、2019年度に先行車が投入され各種試験を行ったのち、2022年度より営業運転を開始。2023年にすべてのキハ85系を置き換えた。合計68両が名古屋車両区に所属。
この記事では、HC85系の概要・投入状況のほか、置換え対象であるキハ85系の廃車状況もあわせて示す。
非電化路線向け特急車であるキハ85系気動車を置き換えるべく、2019年度に先行車が投入され各種試験を行ったのち、2022年度より営業運転を開始。2023年にすべてのキハ85系を置き換えた。合計68両が名古屋車両区に所属。
この記事では、HC85系の概要・投入状況のほか、置換え対象であるキハ85系の廃車状況もあわせて示す。
従来よりキハ85系気動車で運行されてきた「特急ひだ」「特急南紀」の置き換えを目的に、ハイブリッド方式の特急車両として新製されたのがHC85系である。2023年7月6日に全68両が出そろった。
(* 当初2022年度に58両投入予定であったが、8両を次年度送りとし50両の投入に変更した模様)
2019年に先行試験車を1編成投入し、各種試験運行を実施。
その後量産車の投入が始まり、2022年7月より特急「ひだ」の一部で営業運転を開始。同年12月には富山発着ひだの運用も始まった。
2023年3月改正ではすべての定期ひだをHC85系とし、大阪発着ひだにも投入された。さらに、2023年7月には定期「南紀」もHC85系に置き換え、キハ85系で運転していた列車をすべてHC85系に置き換えた。その後、7月6日に残っていた6両が配置され全68両が出そろった。
なお、昨年度まではキハ85系のうち「定期列車を置き換える」との表現であった。しかし、2023年度に入るとプレスリリースにおいて「すべてのキハ85系の運転を終了する」との表現に変わっており、キハ85系は7月9日のさよなら運転が最後とった。
以下の動画はJR東海公式のプロモーションムービー。
投入年度 | 投入両数 | 備考 |
---|---|---|
2019年度 | 4両 | 先行試験車 |
2022年度 | 定期ひだ置換え | |
2023年度 | 定期南紀置換え | |
計 | 68両 |
2019年に先行試験車を1編成投入し、各種試験運行を実施。
その後量産車の投入が始まり、2022年7月より特急「ひだ」の一部で営業運転を開始。同年12月には富山発着ひだの運用も始まった。
2023年3月改正ではすべての定期ひだをHC85系とし、大阪発着ひだにも投入された。さらに、2023年7月には定期「南紀」もHC85系に置き換え、キハ85系で運転していた列車をすべてHC85系に置き換えた。その後、7月6日に残っていた6両が配置され全68両が出そろった。
なお、昨年度まではキハ85系のうち「定期列車を置き換える」との表現であった。しかし、2023年度に入るとプレスリリースにおいて「すべてのキハ85系の運転を終了する」との表現に変わっており、キハ85系は7月9日のさよなら運転が最後とった。
以下の動画はJR東海公式のプロモーションムービー。
HC85系は以下の3パターンの編成構成を持つ。キハ85系は従来の気動車同様1両単位の増解結を可能な構成としていたが、HC85系は電車と同様に固定編成を組み編成名が付けられている。
基本は4両編成のグリーン車付きであり、このほかグリーン車なしの2両編成・4両編成がある。制御車はすべて貫通構造となっている。
JR東海はHC85系に「気動車」の呼称は与えておらず、形式名も電車と同様「クモハ」「モハ」などとしている。系列名はHC85系であるが、各車両の形式名に「HC」は冠していない。
また、全車M車のオールM編成であるが、エンジン・発電機のほか、動力台車も1両につき1台のみの0.5M車であり、電車と比較するときのMT比は1:1と考えてよいだろう。
編成名 | 編成区分 | 編成数 | 両数 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
D1〜 | 4両 | G車あり | 8 | 32 | |
D101〜 | 2両 | 全車普通車 | 10 | 20 | |
D201〜 | 4両 | 全車普通車 | 4 | 16 | |
計 | 22 | 68 | 全車投入済み |
基本は4両編成のグリーン車付きであり、このほかグリーン車なしの2両編成・4両編成がある。制御車はすべて貫通構造となっている。
編成名 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
D1〜 | クモロ85 (G車) | モハ84 -100 | モハ84 -0 | クモハ85 -0 |
D101〜 | クモハ85 -200 | クモハ85 -100 | ||
D201〜 | クモハ85 -300 | モハ84 -100 | モハ84 -0 | クモハ85 -0 |
JR東海はHC85系に「気動車」の呼称は与えておらず、形式名も電車と同様「クモハ」「モハ」などとしている。系列名はHC85系であるが、各車両の形式名に「HC」は冠していない。
また、全車M車のオールM編成であるが、エンジン・発電機のほか、動力台車も1両につき1台のみの0.5M車であり、電車と比較するときのMT比は1:1と考えてよいだろう。
HC85系の主要スペックについて、在来車であるキハ85系との比較を示す。
項目 | HC85系 | キハ85系 |
---|---|---|
エンジン方式 | カミンズ製 排気タービン過給 直噴直列6気筒 14L | |
動力伝達 | ハイブリッド式 (シリーズ方式) | 液体変速機1段 +直結2段 |
エンジン出力 | 336kW/両 (450PS×1) | 515kW/両 (350PS×2) |
発電機出力 | 245kW/両 | - |
主電動機出力 | 290kW/両 (145kW×2) | - |
主蓄電池 | 40kWh/両 | - |
台車 軸箱支持方式 | 円筒積層ゴム タンデム方式 | 円錐積層ゴム ウィングバネ |
最高速度 | 120km/h | 120km/h |
起動加速度 | 2.1km/h/s | - |
HC85系の最高速度は120km/hでキハ85系と同じである。起動加速度については、液体式のキハ85系気動車はその特性から定義できないが、HC85系の2.1km/h/sは383系電車と等しく、特急車として十分な性能を持っている。
エンジンは在来車と同じカミンズ製の14Lディーゼルターボエンジンであり、基本的なエンジン型式はキハ85系と同じ若干古いものである。その一方で、搭載台数を1両当たり半分としているのが目を引く。1台あたり出力はアップしているものの、1両当たりのエンジン出力は動力性能でキハ85より劣るキハ25と同程度。この出力でキハ85と同等の性能を確保しているのは、ハイブリッド方式ならではと言えるだろう。
また、HC85系の1両当たりで比較すると、発電機出力より電動機出力の方が大きいことがわかる。すなわち、電力供給を発電系統のみでは賄わず、蓄電池からのアシストを前提とした設計であることがわかる。電動機出力は中〜高速域での出力が最大となることから、停車時や惰行時・減速時のほか、起動時などの低速域でも蓄電池への充電を行っているものと考えられる。
エンジンは在来車と同じカミンズ製の14Lディーゼルターボエンジンであり、基本的なエンジン型式はキハ85系と同じ若干古いものである。その一方で、搭載台数を1両当たり半分としているのが目を引く。1台あたり出力はアップしているものの、1両当たりのエンジン出力は動力性能でキハ85より劣るキハ25と同程度。この出力でキハ85と同等の性能を確保しているのは、ハイブリッド方式ならではと言えるだろう。
また、HC85系の1両当たりで比較すると、発電機出力より電動機出力の方が大きいことがわかる。すなわち、電力供給を発電系統のみでは賄わず、蓄電池からのアシストを前提とした設計であることがわかる。電動機出力は中〜高速域での出力が最大となることから、停車時や惰行時・減速時のほか、起動時などの低速域でも蓄電池への充電を行っているものと考えられる。
現在、インバータ制御を行う電車のモーターは「三相かご型誘導モーター」が主流である。かご型誘導モーターは、旧来の直巻電動機のようなブラシや整流子が存在せず、固定子のコイルのほかは回転子として金属製のかごがあるだけであり、小型・軽量・堅牢・高回転(高出力)で安価なのが特長である。
その一方で、誘導モーターは同期電流と回転子にすべりを生じさせて、電磁誘導により二次電流を回転子に流す方式であることから、その分の銅損が生じて効率がやや低いのが難点である。
効率の高い三相モーターとして、永久磁石を回転子に用いた同期モーター(PMSM)がある。三相モーターの利点はそのままに、回転子が永久磁石であることから、二次電流による銅損がなく高い効率が得られる。電気自動車やハイブリッドカー、省エネ家電(インバータ式の冷蔵庫・エアコン・洗濯機)などはPMSMを採用している。
PMSMは高価な永久磁石が必要であることからコストアップとなるが、HC85系に採用されたモーターは効率97%を誇る。なお、かご型誘導モーターの効率は90%前後である。
発電機も永久磁石同期発電機で同様に高い効率を実現している。
その一方で、誘導モーターは同期電流と回転子にすべりを生じさせて、電磁誘導により二次電流を回転子に流す方式であることから、その分の銅損が生じて効率がやや低いのが難点である。
効率の高い三相モーターとして、永久磁石を回転子に用いた同期モーター(PMSM)がある。三相モーターの利点はそのままに、回転子が永久磁石であることから、二次電流による銅損がなく高い効率が得られる。電気自動車やハイブリッドカー、省エネ家電(インバータ式の冷蔵庫・エアコン・洗濯機)などはPMSMを採用している。
PMSMは高価な永久磁石が必要であることからコストアップとなるが、HC85系に採用されたモーターは効率97%を誇る。なお、かご型誘導モーターの効率は90%前後である。
発電機も永久磁石同期発電機で同様に高い効率を実現している。
現在の台車のうち枕バネ機構は、台車の旋回・左右動をすべて枕バネで吸収するボルスタレス台車が主流である。一方で、軸箱支持方式は各社で対応が分かれている。
軸箱支持方式としてJR他社が軸梁式を積極的に採用するのに対し、JR東海は円錐積層ゴムを用いたウィングバネ方式にこだわり、普通列車用・優等列車用を問わず一貫してこの方式を用いてきた。聞けば、軸梁式は前後方向の力の伝達には問題ないものの、左右動の伝達は軸梁付け根のヒンジ部に、面外方向の回転力(左右動によるモーメント)が作用することに懸念があり採用しないとの見解のようだ。
そこで、315系とともに新たに採用したのが、タンデム方式である。
以下は日本車輛による解説動画である。
タンデム方式の解説は0:50あたりから。
軸箱支持方式としてJR他社が軸梁式を積極的に採用するのに対し、JR東海は円錐積層ゴムを用いたウィングバネ方式にこだわり、普通列車用・優等列車用を問わず一貫してこの方式を用いてきた。聞けば、軸梁式は前後方向の力の伝達には問題ないものの、左右動の伝達は軸梁付け根のヒンジ部に、面外方向の回転力(左右動によるモーメント)が作用することに懸念があり採用しないとの見解のようだ。
そこで、315系とともに新たに採用したのが、タンデム方式である。
- 上下動 - 軸箱上のコイルばね
- 左右動 - 軸箱上の円筒積層ゴム
- 前後動 - 軸箱横に配置した円筒積層ゴム
以下は日本車輛による解説動画である。
タンデム方式の解説は0:50あたりから。
車内仕様はグリーン車と普通車の2タイプからなり、時代を反映して車内WiFi・全席コンセント・車椅子スペース・多目的室などを完備している。その他ナノミュージアムと称する伝統工芸品展示スペースも備えている。車内の様子は公式サイトが詳しいので、以下を参照。
また、グリーン車は2列+2列の座席配置で、JR他社が採用する2列+1列に比べて詰め込んだ感がある。JR東海は383系やキロハ84など2+2のグリーン車が多いが、キロ85は2+1の配置であった。
- HC85系車内装備(JR東海公式・NEW特急ひだ)
また、グリーン車は2列+2列の座席配置で、JR他社が採用する2列+1列に比べて詰め込んだ感がある。JR東海は383系やキロハ84など2+2のグリーン車が多いが、キロ85は2+1の配置であった。
2022年7月より特急「ひだ」のうち高山発着の4両編成2往復に投入され、同年12月には充当列車を4往復に拡大し富山発着の6両編成も加わった。
そして2023年3月改正では大阪発着も含めてすべての定期ひだがHC85系の運用となり、同年7月1日より特急「南紀」も置き換えられ、すべてHC85系の運転となった。
下記は所定編成であり、D0編成(グリーン車付き4両)とD100編成(2両)で編成を組み、D200編成(モノクラス4両)は増結時のみ組み込まれるようだ。
そして2023年3月改正では大阪発着も含めてすべての定期ひだがHC85系の運用となり、同年7月1日より特急「南紀」も置き換えられ、すべてHC85系の運転となった。
下記は所定編成であり、D0編成(グリーン車付き4両)とD100編成(2両)で編成を組み、D200編成(モノクラス4両)は増結時のみ組み込まれるようだ。
4両編成の構成と充当列車は以下の通りで、所定はD0編成による単独編成である(ただし増結がしばしば行われる)。キハ系85時代は中間にキロハ84(普通・グリーン合造車)を組み込んでいたが、HC85系では単独グリーン車となった。
(※名古屋⇔岐阜間逆編成)
名古屋〜高山の1往復はD0編成とD100編成の併結で所定6両となっている。
(※名古屋⇔岐阜間逆編成)
編成 | 名古屋⇔高山・飛騨古川 | |||
---|---|---|---|---|
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 |
形式 座席指定 | クモロ G | モハ 指定 | モハ 指定 | クモハ 自由 |
充当列車 | 下り ひだ 1・15・17・19号 上り ひだ 2・4・10・12号 |
名古屋〜高山の1往復はD0編成とD100編成の併結で所定6両となっている。
編成 | 名古屋⇔高山 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
形式 座席指定 | クモロ G | モハ 指定 | モハ 指定 | クモハ 自由 | クモハ 指定 | クモハ 指定 |
充当列車 | 下り ひだ 9号 / 上り ひだ 18号 |
富山発着ひだは3往復。D0編成(4連)とD100編成(2連)を併結した6両編成が組まれている。
(※名古屋⇔岐阜間逆編成)
キハ85系時代は7両編成を組み、富山発着の付属編成は先頭グリーン車(キロ85)付き3両であったが、HC85系では普通車のみの2両編成となっている。この2両は9号車・10号車とされており、多客期には10両編成までの増結が想定されているようだ。
編成 | 名古屋⇔高山 | 名古屋⇔富山 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 9 | 10 |
形式 座席指定 | クモロ G | モハ 指定 | モハ 指定 | クモハ 自由 | クモハ 自由 | クモハ 指定 |
充当列車 | 下り ひだ 3・7・11・13号 上り ひだ 6・8・14・20号 |
キハ85系時代は7両編成を組み、富山発着の付属編成は先頭グリーン車(キロ85)付き3両であったが、HC85系では普通車のみの2両編成となっている。この2両は9号車・10号車とされており、多客期には10両編成までの増結が想定されているようだ。
大阪発着ひだはD100編成(2連)が基本で、岐阜駅で名古屋発着D0編成(4連)と併結して6両で高山へ向かう。
大阪発着ひだはキハ85時代にグリーン車こそなかったものの3両であったが、やはり2両に減車されている。多客期は4両となる。
改正当日の3月18日に増結が実施され、大阪発着編成にD200編成(4連モノクラス)を充て、高山方にD100編成(2連)を増結した10両編成として運行された。
編成 | 大阪⇔高山 | 名古屋⇔高山・飛騨古川 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
号車 | 1 | 2 | 5 | 6 | 7 | 8 |
形式 座席指定 | クモハ 自由 | クモハ 指定 | クモロ G | モハ 指定 | モハ 指定 | クモハ 自由 |
充当列車 | ひだ23/56号 | 下り ひだ 5号 /上り ひだ 16号 |
改正当日の3月18日に増結が実施され、大阪発着編成にD200編成(4連モノクラス)を充て、高山方にD100編成(2連)を増結した10両編成として運行された。
グリーン車1両を含む4両編成である。先行試験車もこの編成であった。8編成32両が在籍。なお、先行試験車は量産化改造済みである。
1 | 2 | 3 | 4 | ||
---|---|---|---|---|---|
編成名 | クモロ85 Msc | モハ84 M2 | モハ84 M1 | クモハ85 Mc1 | 備考 |
D1 | 1 | 101 | 1 | 1 | 先行試験車 |
D2 | 2 | 102 | 2 | 2 | |
D3 | 3 | 103 | 3 | 3 | |
: | : | : | : | : | |
D8 | 8 | 108 | 8 | 8 |
2両編成バージョンでありグリーン車なしのモノクラス編成。大阪・富山発着ひだや6両編成ひだに組み込まれるほか増結編成としても使われ、2023年7月より南紀もこの編成が基本となっている。2023年7月6日までに10編成20両が新製された。
1 | 2 | ||
---|---|---|---|
編成名 | クモハ85 Mc3 | クモハ85 Mc2 | 備考 |
D101 | 201 | 101 | |
D102 | 202 | 102 | |
: | : | : | |
D106 | 206 | 106 | 2023年度 |
D107 | 207 | 107 | 〃 |
: | : | : | 〃 |
D110 | 210 | 110 | 〃 |
モノクラス(全車普通車)の4両編成であり、4編成16両が在籍している。2〜4号車の形式はD0編成と同じであり車番もD0編成からの連番である。
通常期の所定編成では運用がなく、もっぱら増結時に用いられる。初運用は2月20日、富山発着ひだの所定付属編成2両(D100編成)のところ、4両編成として富山へ往復した。
通常期の所定編成では運用がなく、もっぱら増結時に用いられる。初運用は2月20日、富山発着ひだの所定付属編成2両(D100編成)のところ、4両編成として富山へ往復した。
1 | 2 | 3 | 4 | ||
---|---|---|---|---|---|
編成名 | クモハ85 Mc4 | モハ84 M2 | モハ84 M1 | クモハ85 Mc1 | 備考 |
D201 | 301 | 109 | 9 | 9 | |
D202 | 302 | 110 | 10 | 10 | |
D203 | 303 | 111 | 11 | 11 | |
D204 | 304 | 112 | 12 | 12 | 2023年度 |
置き換え対象であるキハ85系は、2023年6月30日に定期運用を終え、同年7月9日のさよなら運転を最後にすべての運用を終了した。一部は他社への譲渡も行われたが、残りは同年11月までにすべて廃車回送済みである。
HC85系が定期運用を開始した2022年7月以降、置換え対象のキハ85系度重なるる廃車回送が行われ、これまでに全80両のうち70両が廃車となっている。
とりわけ2023年3月改正で定期ひだの運用を終了したことから、3月下旬は連日のように西浜松の解体場へ送られた。すでにキロハ84形は全10両が廃車され、形式消滅となった。また同年7月にすべての運用を終了したことから、残りの車両も順次廃車回を実施。11月25日に実施のファンイベントに用いられた6両も27日に廃車回送され、全廃となった。
なお、キハ85-1は解体せずに保存される見込みで、美濃太田区に存置中の模様。3/22分としてカウントしているが、西浜松の解体場へ送られてはいない。
各形式の詳細は以下を参照。
とりわけ2023年3月改正で定期ひだの運用を終了したことから、3月下旬は連日のように西浜松の解体場へ送られた。すでにキロハ84形は全10両が廃車され、形式消滅となった。また同年7月にすべての運用を終了したことから、残りの車両も順次廃車回を実施。11月25日に実施のファンイベントに用いられた6両も27日に廃車回送され、全廃となった。
回送年月日 | 計 | キハ85 Mc | キハ84 M | キロ85 Msc | キロハ84 Msh |
---|---|---|---|---|---|
2022/07/05 | 6 | - | 4 | - | 2 |
2022/10/11 | 4 | 2 | 1 | - | 1 |
2022/11/08 | 2 | 2 | - | - | - |
2022/12/12 | 5 | 1 | 2 | 1 | 1 |
2023/01/17 | 5 | 4 | 1 | - | - |
2023/03/22 | 8 | 3(+1) | 2 | 1 | 1 |
2023/03/26 | 4 | 2 | 1 | - | 1 |
2023/03/28 | 7 | 2 | 5 | - | - |
2023/03/30 | 6 | 1 | - | 1 | 4 |
2023/07/13 | 4 | 3 | 1 | - | - |
2023/10/10 | 7 | 4 | 2 | 1 | - |
2023/10/19 | 6 | 5 | 1 | - | - |
2023/11/06 | 6 | 4 | 2 | - | - |
2023/11/27 | 6 | 3 | 2 | 1 | - |
計 | 76 | 37 | 24 | 5 | 10 |
各形式の詳細は以下を参照。
- キハ85系車番一覧 (Googleシート)
一方、キハ85形の2両が2023年2月23日より3月5日までの間、HC85系(D205編成)とともに京都鉄道博物館に展示された。展示後、所属の名古屋車両区には戻らず、京都丹後鉄道へ譲渡のため同3月7日に回送された。対象となる2両は、
3月24日には、さらに2両
譲渡後の形式はKTR8500形と称し、下記の通り改番が行われた。
名称変更等は下記による(13ページ参照)
- キハ85-3
- キハ85-12
3月24日には、さらに2両
- キハ85-6
- キハ85-7
譲渡後の形式はKTR8500形と称し、下記の通り改番が行われた。
改番前 | 改番後 | 備考 |
---|---|---|
キハ85-12 | KTR8501 | |
キハ85-3 | KTR8502 | |
キハ85-6 | KTR8503 | 部品取り車両 |
キハ85-7 | KTR8504 | 部品取り車両 |
名称変更等は下記による(13ページ参照)
- 安全報告書2022(京都丹後鉄道) (PDF)
2023年7月のキハ85系の運用終了にともない、所属区である名古屋車両区の転車台も使用を停止、撤去工事が進んでいる。
キハ85系の編成組み換えに当たり車両の方向転換を実施してきたが、固定編成であるHC85系では不要となった。なお、運用中のキハ75も固定編成ではなく自由な連結が可能であるが、非貫通車やグリーン車が存在しないため方向転換の必要性は薄い。
キハ85系の編成組み換えに当たり車両の方向転換を実施してきたが、固定編成であるHC85系では不要となった。なお、運用中のキハ75も固定編成ではなく自由な連結が可能であるが、非貫通車やグリーン車が存在しないため方向転換の必要性は薄い。
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このページへのコメント
キハ85の廃車回送は7月の4両を最後に中断していて名古屋車両区に集められています。
おそらくHC85の生産終了後に315系の増備が加速しており211系の廃車も加速しているため浜松に置く場所が無いためかと思われます。
ちなみにキハ85の引退で使い道が無くなったためなのか名古屋車両区の転車台に通じる全ての線路に車止めが設置されており転車台は使用停止になった模様。
そういえば、キハ85の廃車回送の話は途絶えていますね。
名古屋区は留置場所が多いので後でまとめてなのでしょうか。
転車台は解体が進んでいますね。レールも先日引っぺがされたようです。記事にもその旨触れておこうかと思っています。
キハ85の現存車両ですが、4/14のひだ83/98号でキハ85-205が目撃されています。3/22の廃車回送は
railf.jpがキハ85-202、2nd-trainがキハ85-205と記述が食い違っていましたが、前者が正しかったことになります。2nd-trainは影響力が強いので各方面で引用されますが、パブリッシャーが匿名なので注意が必要ですね。
重ね重ねありがとうございます。
いくつかの情報を見て、確認したつもりだったのですが、最後に誤った情報で修正したのかもしれません。
こんにちは。
今日4月13日、先月出場予定だったとみられる4両のD204と2両のD106・D107が日本車輌製造豊川製作所から出場したそうで、豊橋駅で目撃情報がありました。
一気に8両出場したので残りは6両。
7月の定期特急統一には間に合いますね。
残り6両はどのように出てくるでしょうか。
来週か再来週に完了してしまうかもしれませんね。。
この8両はもともと2022年度納入分だった車両でしょうね。
GWの増結に間に合いそうです。
残りの6両は、南紀用なのでD100が3本のようです。
7月に間に合うようにぼちぼち出場でしょうか。
一方、今年は315系を120両突っ込むので、8両ずつ出場するとしても15回分。今月はもう一度315系が出そうです。
ひだ9/18号の5号車は指定席です。
5-6号車は所定D100編成なのに5号車の車イスマークがなく、多客期にはD200編成で代替可能になっているようですね。
丸太さん。お久しぶりです。
ご指摘ありがとうございました。修正しておきました。
キハ85は先日のダイヤ改正で少なくとも12両が運用離脱して美濃太田車両区に疎開されています。
内訳は3両(キロ付き)1本、4両(キロハ付き)2本、バラ1両となっておりそのうちのバラ1両はキハ85-1でこれだけ他の車両とは編成を組まず以前から保管されているキハ58等と並んで置かれています、これってもしかして···。
ちなみに京都丹後鉄道に行く4両中2両は部品取りになるとの事。
西浜松へ送られたクモハ211-5001も解体されていないようで、先日カバーがかけられたようです。
211系は珍しくないせいか、SNSでは「そんなのいらん」みたいに言われているのがちょっと。
5000番台は東海の基礎を作ったよい車両だと思っていますが。