JR東海運用情報 wiki - 車両の動き(2022.3)
ここでは、2022年3月改正にともなう車両の動きについて述べる。

その後の、2022年度における車両の動きは、車両の動き(2022.5〜)を参照のこと。

概要

2022年3月12日改正では、
  • 315系(8連×7編成)の中央線(名古屋〜中津川間)での運用開始
  • 211系0番台(4連×2編成)の引退
がおもなトピックである。

正確には、315系の運用開始は改正前の3月5日であり、211系0番台の引退は2022年3月とだけ告知されている。

さて、315系の営業運転開始をあえて改正1週間前の3月5日に設定したのは、315系の投入で余剰の出た車両を、ダイヤ改正に備え他の車両区へ転属させるためと推測される。

3月5日以降、神領区の313系3両編成がすべて他区へ転出したほか、3月14日には211系5000番台の廃車も始まり、神領区・静岡区合わせて3連×7編成=21両が廃車となった。

車両の動き一覧

神領区の車両状況

まず、大幅に動きのある神領車両区について、3月末の状況を述べる。

211系0番台は改正前に運用を終え、3月7日に西浜松へ廃車回送。

313系1500/1600番台(B100編成)および1700番台(B150編成)は全10編成・30両が大垣へ転属。さらに、313系8500番台(B200編成)も全6編成・18両が静岡区へ転出した。

また、211系5000番台の廃車も開始され、3両編成のK100編成のうち3編成・9両が3月14日に廃車回送された。
編成名beforeafter増減備考
315系
C編成
-56両
(8連×7)
+56新製配置
211系0代
K50編成
8両
(4連×2)
-△83/7 廃車回送
211系5000代
K100編成
51両
(3連×17)
42両
(3連×14)
△93/14 廃車回送
313系
B100/B150編成
30両
(3連×10)
-△30大垣区へ
313系
B200編成
18両
(3連×6)
-△18静岡区へ
△9

配置車両数は、315系投入前と比べ都合9両の減となった。ただし、313系1700番台9両は受持ちが大垣区に変わったのみで、相変わらず飯田線で運用されており、所要車両数としては変化がないと言える。

各車両区の増減


転属後の各車両区の車両数増減を2022年3月末現在でまとめた(単位:両)。
車両区新製転入廃車転出増減備考
神領+56-△17△39±0B150(J170)
含まず※
大垣-+21--+21
静岡-+18△12-+6
※ 飯田線で運行される313系1700番台(B150編成→J170編成)は受け持ち区が変更になったのみで(後述)、運用や廃車計画に影響を与えないものとして、表に算入していない。

内訳は、
  • 神領車両区
    • 新製 : 315系(+56)
    • 廃車 : 211系0番台(△8) / 211系5000番台(△9)
    • 転出 : 313系1500/1600番台(△21)・8500番台(△18)
  • 大垣車両区
    • 転入 : 313系1500/1600番台(+21)
  • 静岡車両区
    • 転入 : 313系8500番台(+18)
    • 廃車 : 211系5000番台(△12)
である。

315系が集中投入された神領車両区であったが、転出が相次いだたほか211系の廃車も進み、現時点で315系投入前と所属両数変化なしとなった。予備車の状況から考えて、2022年度分の315系が新たに投入されるまで、さらなる廃車・転属の動きはない見込み。

一方、21両の転入があった大垣車両区については、3月段階での廃車は発生しなかった。
というのも、平日朝ラッシュに運行していた中央線から東海道線への直通運転(神領区受け持ち)が今回の改正で廃止され、その車両分(14両)が大垣受け持ちとなったことも影響していたようだ。
(※ 2022年度に入り、新たな315系の投入を待つことなく311系の廃車が行われている。詳細は車両の動き(2022.5〜)を参照)

これに対し、18両の転入があった静岡車両区は、211系5000番台が3連×4編成=12両が廃車となった。計算上はさらに2編成・6両が余剰となるが、3月末の段階では12両の廃車に留まった。

211系 廃車回送

0番台は改正前に形式消滅

3月7日早朝、211系0番台・4連×2編成(K51・K52編成)が神領車両区から西浜松へ廃車回送された。

211系0番台は、JR東海に残っていた最後の国鉄型でわずか8両の陣容。1999年には311系と共通運用とされ、ヨーダンパ取付・ブレーキ強化により、最高速度120km/hに引き上げられたが、晩年は関西線で朝夕のわずかな運用を残すのみであった。

5000番台も-神領区K100編成(3両編成)も9両が廃車に

神領区では211系5000番台も廃車が始まった。対象は3両編成のK100編成であり、
  • 3月14日 K105・K115・K116
となっている。

編成番号からはわかりにくいが、K115編成は車番が5001であり、211系5000番台のトップナンバー車であった。

静岡区でも廃車 LL編成12両

静岡区でも211系5000番台の廃車が開始。対象は3両編成のLL編成で、2006年に大垣区から転属した編成。廃車回送されたのは、
  • 3月15日 LL2・LL3
  • 3月24日 LL5・LL10
の計4編成12両となっている。

神領の313系3両編成が続々と転属

B100/B150編成編成が大垣へ

神領車両区所属の313系のうち、B100編成・B150編成に動きが出ている。

ともに転換クロス+車端部ロングシートの3両である。

このうちB100編成は1500/1600番台で、神領区のB0編成(1000/1100番台)・大垣区のJ編成(1100番台)の3両編成バージョンであり、これまで中央線名古屋口の運用に就いていた。

もう一方のB150編成は1700番台で、1600番台の寒冷地仕様となっており、飯田線の運用に就いている。

転属は改正前より始まり、
  • 3月3日 B106・B107編成
  • 3月6日 B104・B151編成
  • 3月11日 B105編成
  • 3月12日 B101・B102・B103編成
が大垣へ回送された。

また、飯田線で運用中であったB153編成は神領区に戻らず、3月11日に大垣区へ回送されたほか、B152編成は3月12日天竜峡で留置中に所属替えが行われた。

転属一覧は以下の通り。
編成名車番
(M車)
転属後の
編成名
転属日
B1011501J1512022/3/12
B1021502J1522022/3/12
B1031503J1532022/3/12
B1041601J1612022/3/7
B1051602J1622022/3/12
B1061603J1632022/3/4
B1071604J1642022/3/4
B1511701J1712022/3/7
B1521702J1722022/3/12
B1531703J1732022/3/12

以上、1500/1600/1700番台は3月12日をもってすべて転属が完了。

大垣へ転属した編成は、それぞれ1500番台がJ150編成、1600番台がJ160編成、B150編成(1700番台)がJ170編成を名乗っており、番台区分・車両番号と関連付けている。
B150編成は飯田線が主たる運用路線であるが、転属後に飯田線でそのまま運用を続けてもとくに問題は生じない。

というのも、もともと飯田線の車両は、ほとんどが大垣区の所属である(213系H編成・313系R100編成)。その中で、B150編成の3編成9両のみが神領車両区の所属であった。これは、B100編成とB150編成が予備車を共通としていたためと考えられ、B100編成が大垣区へ転属すれば、B150編成を神領区に置いておく必要はない。飯田線の車両の所属をまとめて大垣区とするのみである。

元セントラルライナー車 8500番台(B200編成)も静岡へ

また、313系8500番台(B200編成)も移動している。

B200編成はセントラルライナー用として新製された特別仕様車で、同ライナー運転終了後は普通・快速のほか中央線のホームライナーにも用いられてきた。

以下、すべての編成が静岡へ転属した。
  • 3月11日 B204・B206編成 / B202・B205編成
  • 3月12日 B201・B203編成

静岡での編成名はS編成となった。
神領での
編成名
車番
(M車)
転属後の
編成名
転属日
B2018501S12022/3/12
B2028502S22022/3/11
B2038503S32022/3/12
B2048504S42022/3/11
B2058505S52022/3/11
B2068506S62022/3/11

これで、神領車両区の313系の3両編成はすべて転出したことになる、

3両編成は中央線名古屋口で使いにくい?

2022年3月改正において、中央線名古屋口(名古屋〜中津川間)の全列車を8両編成にすることとなった。となると、3連の車両は8両編成が組みにくく(2両編成を別途確保の必要あり)、転属の第1候補となったようである。

また、315系は今後も増備されることとなっており、順次中央線の車両を置換えていくとなると、置換え対象の編成を4連+4連で構成しておいた方が、その後の転用・廃車が行いやすいものと考えられる。

転属後の運転状況

神領区受け持ちの中央線名古屋口は、313系の運用が大幅に減り、8両編成に統一されたことで、
  • 315系(8両)
  • 211系5000代(4+4)
  • 211系5000代(3+3) + 313系1300番台(2)
の3パターンに編成が集約されている。なお、313系1300番台はB400編成限定である。
313系の運用が大幅に減り、ロングシート車の比率が高まっている。

また、転出の動きがまだない313系1000/1100番台(B0編成・4連)は、関西線での運用に就いている。中央線とは逆で、313系で固められている。

大垣区では、転入した313系1600番台が3月12日の朝より東海道線で3+3の6両編成で運行を始めている。

静岡区では、313系8500番台が3月14日より、熱海〜豊橋間で普通列車に充当。

詳細は各線の編成(2022.3)を参照。

ネットの情報等









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