JR東海運用情報 wiki - 車両の動き(2024年度)
ここでは2024年度における車両の動きについて述べる。

これまでの車両の動きは、下記の過年度記事を参照のこと。

概要

前年度まで

JR東海は2021年度より315系電車の新製による在来車両の置き換えを進めている。

前年度までに、神領車両区315系8両編成全23編成・184両の投入を完了し、同区の211系(全139両)がすべて廃車。また同4両編成についても同じく神領車両区に12編成・48両が投入され、関西線のほか、2024年3月改正より武豊線・東海道線(大府〜大垣)で運用を始めている。

新車投入を受け、神領車両区の313系は、4連および3連の1500/1600/1700番台が大垣区へ転属。また、旧セントラルライナーに用いられた8500番台(3連)、および2連の1300番台のうちB400編成がワンマン改造のうえ静岡区へそれぞれ転属し、神領区の313系は1300番台のうちB500編成(24編成・48両)のみとなった。

一方、転入のあった大垣区では311系の廃車が進み残り5編成に。同じく静岡区でも211系の廃車が進み、一部は三岐鉄道に譲渡された。廃車状況は315系の置換対象車および編成一覧を、その他詳細は車両の動き(2023年度)も合わせて参照されたい。

今年度の予定と動き

2024年度の車両の計画で公式に明らかとなっているのは、
  • 315系 64両の新製
    • 4両編成 × 16本 = 64両
  • 静岡区の211系を315系で置き換える(交通新聞社記事)
    • 6月より東海道線(熱海〜豊橋間)で315系運転開始
    • 11〜12月より身延線・御殿場線で315系運転開始
である。

このように今年度は静岡地区への315系が中心で、211系の更新が進んでいくものと見られる。なお、315系のうち8両編成は新製予定数を投入完了しており、今後の配置はすべて4両編成となる。

さて、今年度も4月早々動きがあり、大垣車両区の313系300番台(2連・Y30編成)のうち9編成が、静岡区へ転属となりK編成となった。6月1日より運用開始予定の315系4連と併結し6連を組んで運用に入るものと予想される。

また、4月4日には神領車両区315系C100編成(4両)が2編成増備され、5月からは静岡車両区に315系U編成の新製配置も進められている。

車両の動き一覧

2024年度の車両の動き

2024年4月以降の各車両区の車両数の動きを示す。
回送年月日車両区車両と動き備考
2023/4/1
(転属日)
大垣区転出313系(2)×9編成(18両)Y30編成
→ K編成*
静岡区転入
2024/4/4神領区新製315系(4)×2編成(8両)C113/C114編成
2024/5/9静岡区新製315系(4)×2編成(8両)U1/U2編成
注* Y30編成のうち、Y31/32/33/35/36/37/39/40/41 → K1/2/3/5/6/7/10/11

2024年3月改正を迎えて、前年度3月中に大垣区のY30編成のうち9編成が静岡地区へ回送されていたが、年度が明けた4月1日に編成名がK編成に書き換えられたのが確認された。これをもって9編成が静岡区へ転属したものと考えられる。

6月に予定されている静岡地区での315系(4両編成)の運行開始に際し、転入した313系2連を併結して6両編成を組むことにより、既存の211系(3+3)の6両編成を置き換えていくものと推察される。なお、編成名のKは半年前まで神領車両区の211系に与えられていたものである。

また、315系4両の最初の増備は、神領区向けのC100編成が2本であった。5月に入ると初の静岡区向けとなるU1・U2編成が配置された。神領区向け同様3000番台であるが、半自動ボタンが取り付けられているなどの差異も見られる。

2024年度における各車両区ごとの増減数は下記の通り。
車両区新製転入廃車
譲渡
転出増減備考
神領+8---+8+315系
大垣---△18△18△313系
静岡+8+18--+26+315系・313系

また、形式別編成ごとの変化を以下に示す。
車両区形式・編成名前年度末
24.3.31
現在
24.5.9
増減備考
神領315系C10012編成(48両)14編成(56両)+8両新製
大垣313系Y3016編成(32両)7編成(14両)△18両転出
静岡313系K-9編成(18両)+18両転入
315系U-2編成(8両)+8両新製
転属した313系300番台はK11編成が目撃されており、11編成の転属は間違いないと見られる。一方で、現状の運用を見る限り大垣区にも5編成程度は必要で、すべてが転属することはないものと予想される。

静岡区向けのU編成は今後も増備が続く見込み。

動きのあった車両の編成表は以下を参照。

315系投入前からの動き

2021年度315系投入前からの、トータルの車両数増減を2024年4月4日現在でまとめた(単位:両)。前年度の動きについては車両の動き(2023年度)を参照。
車両区新製転入廃車
譲渡
転出増減備考
神領+240-△139△79+22B150(J170)
含まず※
大垣-+45△40△18△13
静岡+8+52△30-+30
※ 飯田線で運行される313系1700番台(B150編成→J170編成)は受け持ち区が変更になったのみで、運用や廃車計画に影響を与えないものとして、表に算入していない。

神領車両区はすでに置換え対象の車両は存在しないが、さらに315系の増備が続けられた。当面の運用先は見当たらないことから、8連(C0編成)の予備としての位置付けと見られる。

大垣車両区はY30編成の転出により、車両数が減少に転じた。この影響で2024年3月改正において東海道線名古屋地区は、8両編成の列車のうち3分の1が6両に減車されている。

一方で、静岡区は30両の増加となっているが、転入した313系300番台(K編成)18両は一部を除き運用に就いておらず、315系の運用も6月以降の予定である。本格的な運用開始後、従来車の廃車ないし譲渡が進むものと見られる。

関連ページ